トランギアのアルコールバーナーは、ほぼメンテナンスの必要もないシンプルな構造で旅に十分な火力が特徴の調理器具。
呼び名としては、アルコールバーナー、アルコールストーブ、スピリットバーナーなどと呼ばれるが、どれも同じものを指している。 また、TR-B25と言う型番からB25とも呼ばれている。
ちなみに、スウェーデンの本家サイトでは、Spirit burner(スピリットバーナー)、国内のイワタニプリムスのサイトではアルコールバーナーと記載されている。
炎はアルコールランプのようなものをイメージするかもしれないが、ゆらゆらした雰囲気とはちょっと異なる。 アルコールバーナーは点火後しばらく経つとタンク内の燃料が温められ、気化したアルコールが燃焼し、火口からの炎は力強いものになるような構造となっているのが特徴。
使えばわかるが、バーナーというだけあって、立ち上がる炎はかなり力強く、空気の流れを活かして効率的に燃焼している様子がわかる。
さらにストームクッカーなど空気の流れを制御する構造の製品と組み合わせることでバーナーの効率を、最大化させるとのこと。
アルコールバーナーは、低温に強いため、秋、冬のキャンプシーンでも気軽に使うことができる。
風などにも比較的強く、風が吹いてもせいぜい火が消える程度なので安全に使用できるが、転倒などにより燃料漏れの危険はあるので、テント内などでの使用は絶対に避けた方が良い。
また、万が一の場合に備えて濡れタオルなどの用意を心がけてほしい。
一方、ガスバーナーは強風下で利用するときには注意が必要。炎が長く伸びて周囲に引火などの恐れがあり非常に危険。
アルコールバーナーにせよ、ガスバーナーにせよ、換気の良い、引火性のもの、燃えやすい衣類などが近くにない場所で使うのが鉄則である。
燃料はエタノール(エチルアルコール)とメタノール(メチルアルコール)が使用可能だが一般的な燃料用アルコールでは、メタノール主体のものが多く、混合のものでも、95%程度がメタノール、5%程度エタノールが入ったものが多い。 もちろんメタノールは飲用 は厳禁。
燃料用アルコールは、カセットボンベ(CB缶)に次いで入手が容易な燃料になる。 食品メインのスーパーなどではないかもしれないが、薬局などでは結構置いているところが多い。
使い方は容器にアルコールを入れて、そのまま火をつけるだけ。消すときは蓋を閉めて空気を遮断する。
出力は1000wとのことで、イワタニのその他のガスバーナーなどが2000w〜4000wぐらいとのことなので少し控え目な火力。
容器にアルコールを2/3ほど入れて燃焼時間は約25分ぐらい。1回の調理にちょうど良い。大雑把に燃料の分量を調整して自動調理のように使うことも容易である。
ちなみにバーナー単体では上にクッカーを据えることもできないので小型の五徳やストームクッカーなどと組み合わせて利用する。(ストームクッカーにはアルコールバーナーも付属しているのでご注意ください。)
五徳も付いていないような、このシンプルさは返って、周辺パーツと組み合わせることで多くの人のニーズを満たすこととなっている。
燃料は薬局などで販売されている燃焼用アルコール。とても安価で入手も容易なのが良い。
一回だけの使用ならアルコールを詰めた状態で携行してもいいがアルコール漏れや複数回使用が気になるならフューエルボトルを持っていると便利。
謝ってアルコールをこぼしたり、想定外のことが起こるのがアウトドアなので、予備の燃料を運ぶためにもフューエルボトルを手に入れておくことをお勧めする。
使用燃料はメチルアルコールまたはエチルアルコールで、薬局等で配合された燃焼用アルコールを購入すれば問題ない。