ここからは実際にストームクッカーの構成品の紹介や使用感についてレビューする。
入手したのはストームクッカーL・ULハードアノダイズド(TR-25-3HA¥19,000(税抜))という製品。 コッヘルはこれまでにもいくつか持っているが、ファミリー用のクッカーのセットはそうそう買い換えるものでもない。永く使あるものを揃えたいという想いで、少し奮発したが、ハードアノダイズド加工のものを購入。
まず、こちらが届いたばかりのクッカーのパッケージ。 フライパンの直径が22cmというものなので、登山者用というよりはファミリー用のサイズ感。
以下は、背面。英語のパッケージに日本語の注意書きが貼り付けられているが、他にも注意した方が良いことは、別途記載しているのでそちらもご確認ください。
全ての付属品を並べてみる。
左上から時計回りに、ソースパン(小、1.5リットル)、ソースパン(大、1.75リットル)、フライパン、風防、バーナーの台座、収納用ベルト、アルミハンドル、アルコールバーナー(スピリットバーナー)。
収納用のケースや袋は付属していない。別売りのケースや収納袋が入手可能。デザインにこだわる人は値段はかなり高価だが、ストームクッカー用レザーケースというアイテムもあるのでメーカーホームページを参考にしていただきたい。
アルコールバーナーについては別途で、詳細も書いてあります。
カタログ上は以下のようなスペックとなっている。
重量:900g 収納サイズ:φ22×H10.5cm
フライパン(Φ22㎝):アルミ製(ノンスティック加工済)
ソースパン(1.5ℓ、1.75ℓ):アルミ製(ハードアノダイズド加工済)
重量は約900g(914g)で、スペック通り。(誤差はハードアノダイズド加工のせいか?) ステンレス製のクッカーなどに比べるとかなり軽いとは思われる。
以下は、ストームクッカーを組み立てた状態。
風防、バーナーの台座の接合部分は切り込みを合わせて回転させることで固定させるタイプ。かっちり固定はしないが、ちょっとした振動などで上下がずれたり、外れたりということはない。必要十分な固定。 アルコールバーナーは中心の穴に入れるだけで、特段外れにくいように固定するようなものはない。
五徳は、開いたり(上に跳ね上げる形)閉じたり(下に下げる形)できる構造になっている。フライパンを利用する際には、五徳を開いた状態で利用し、ソースパンは下のように、五徳部分を下げた状態で使用する。 ソースパンもフライパンもどちらも五徳に、しっくり収まり、ガタガタするような印象は皆無で、さすがは純正セットという印象。
ここにソースパンをセットする。アルコールバーナーの燃焼効率を上げるために、上昇気流が発生するような適度な隙間があるが、いかにも無駄な熱が逃げる場所が少なくて、効率良く加熱してくれそうな感じになる。
二種類のソースパンのうち小さい側のソースパンには沸かすお湯の大まかな目安となるように、下のような0.5リットルと1リットルのところに目盛りが付いている。コッヘルやシェラカップだと、1リットル単位の計量はさすがにない。ありそうでないサイズの計量が可能となっていて、これが意外と便利である。大きい側のソースパンには目盛りは無い模様。
収納時は、下のようにアルコールバーナーとハンドルを中に入れて収納する。
このままだと運搬時にガチャガチャとぶつかるので、タオルや布巾などに包んで運ぶのがちょうど良い。タオルや布巾であれば、調理セットとして、普段から1〜2枚入れておくぐらいにしておくと便利。
野外で組み立て実際に料理等に使用してみる。以下の写真は早速、野外で火をつけたところ。と言っても夜間であればともかく、昼間の明るい空の下では、アルコールバーナーの炎は見えにくいのであまり面白い写真にはなりません。 下の写真は全く火が付いていないように見えますが、実際にはしっかり火が付いていますので、使用時には注意が必要です。バーナーの上に手をかざしてみるとほのかに暖かいので、火が付いていることがわかります。(燃えやすいダウンジャケットやセーターの袖に注意しましょう。)
バーナーの上に手をかざしてみて、ほんのに暖かいような感じであれば、実際には、点火はできていると思います。もしも陽も落ちて、夕方や夜間に火をつけると、下のように、炎が出ていることを確認できると思います。
以降は、実際に使った状態をレビューしたいと思います。
まずは、とても簡単な素うどんを試してみました。この日は他にも別のバーナーで炊き込みご飯を作っていたので、簡単な汁物の位置付けです。
だしの素(ティーパック状のもの)に水と少しだけ醤油を加えて、沸騰させた後、袋麺を落としただけのシンプルなものです。使用してみた感想としては意外と早くお湯が沸くということ。1.5リットルサイズのソースパンに500CCぐらいの水を入れて沸騰させたのですが、5〜6分ぐらいで沸いていますし、そこに冷たい状態の袋麺(ソフト麺)を入れていますが、伸びる前には再沸騰しています。ちょっとした料理には十分耐え得る火力だと思います。
次にアウトドアの楽しみの1つでもあるコーヒーを入れるためにケトルも使って見た。非常に収まりが良く、無駄のないデザイン。0.9リットルのケトルがキッチリハマるようになっているがさすが純正品の組み合わせというところ。0.9リットルいっぱいに入れると沸騰すると溢れそうなので、ギリギリまでは入れていませんが、こちらもそれほど待たされることなく沸騰させることができました。
ストームクッカーの中にはケトルも同時に収納できるようになっています。
すべて合わせても重量は1091g(1.1kg弱)で、サイズは全く変わりません。
ストームクッカー本体、ケトル、バーナーのサイズ感は以下のような感じです。